芸能人も長くやっていると、突然売れることがあるんです。
そんなときに、よくついて回る言葉があります。
こんな言葉聞いたことありませんか。
あのひと、ふりきったな!
もちろん、この言葉はプラス方向の言葉です。
意味合いとしては、自動車のスピードメーターや、音響セットのボリュームのメーターを、マイナス100から一気にゼロを通り越して、限界のプラス100まで行った状態。まさにメーターを「ふりきっている」ということです。
メーターのゼロを、心のニュートラルな状態とするなら、自信を無くしてマイナスに行ったり、ちょっとアガッてプラスにふれたりと、メーターがブレていた状態から、何かをキッカケにして一気にプラス100まで「ふりきれた」ことが見えたとき、見ている人はこの言葉を口にします。
「アーティスト」と「趣味で関わる人」との作品の違いとは
アーティスト(芸術家)の作品と、アマチュア(趣味で関わる人)との作品の大きな違いは、別の記事「芸能人としてのプロとアマチュアの違い」でも詳しく書いているとおり、「迷い」があるかないか。趣味的に作品作りをする場合には「こんな造り方でいいのだろうか」「自信がないのに人前に出して笑われたらどうしよう」という、迷いがそこにあります。しかしアーティストには「もっと良い作品にならないだろうか」という向上心や探求心はあっても、生み出した作品には迷いがありません。
なぜ、そう言えるかというと「迷い」というのは必ず、見る側に伝わるからです。作った本人が迷っている作品を見て、心がふるえるはずがないのです。
演技についても同じことがいえます。演じる役者が迷っていたり、恥ずかしがったりしている演技を見るのは、とても退屈で、ときに苦痛ですらあるものです。
「ふりきっている」ということは、ブレることがない精神状態であり「迷い」のない状態であり、「よどみのない状態」なのです。
そして選ぶ側は、どちらかを選ぶ場合には、自身をもってお薦めされる「迷いのない方」を選ぶものです。
芸能人として「ふりきる」べきこととは
つまり、アーティストや芸能人としては「ふりきっていること」が売れる節目のひとつになると思うのです。しかしここでの問題点は、芸能人というものは主に「素材」なので、自分で作・演出でもしなければ「ふりきっていること」がアピールできない、という問題です。自分に合った作品や番組に恵まれなければ「ふりきっていること」を表現することができないのです。
それでは、どうやって自分が「ふりきっていること」をみなさんに伝えることができるのでしょうか。
それは、ふだんから
自分の持ってる魅力を
迷いなく、よどみなく、自分自身から発信すること
自分の魅力の引き出し方
ではもうひとつ先に進んで。
プロとしての自分の魅力ってなんだと思いますか。
これは経験上のことなのですが「あなたの魅力ってなに」という問いかけには、ほとんどの方がものすごく悩むんですね。
あなた自身が、あなたという商品の魅力に気づいていなければ、あなたという商品のセールスマンにはなれません。いわば「ふりきるにも、ふりきれない状態」です。
それならばと、こちらから「あなたのこういうところが、他の芸能人にはない魅力だと思うけど」と言うと、そこは逆に「コンプレックスを持っているところです!」ということが、びっくりするくらい多い。
まわりのスタッフも、あなたの魅力的なところに気づいているのに、あなただけが、魅力をコンプレックスと思い込んでいるのです。
とはいえ、いくらまわりのスタッフが魅力だと思っていても、本人が「それは自分の魅力とは思えない・・・」という、よどんだ思いがあれば、そこを「魅力」や「武器」としてむりやり売り出すことはできないものです。
それでは、なにも変わらない、
あなたは、これまでと同じ
「ブレたままの自分」です。
そこで発揮させてほしいのが「ひらきなおる勇気」です。
今まで、自分で思い込んだ自分の魅力をアピールして売れなかったのであれば、セールスプロモーション(売り込み方)を見直して、お客様のニーズである、自分以外の見方を取り入れて、今までと違う魅力をアピールしてみる。
だれでもできることではありません。かなりの決断力と勇気がいります。
しかし、一度決断したら、自分自身の魅力を、迷うことなく、よどみなく、大きな声で発信してみましょう。
そのときこそ、ちらりと聞こえた声がどんどん大きくなり、やがてあなたの耳にハッキリ聞こえてくるのです。
あいつ、ふりきったな!
という声が。
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