芸能タレントや芸術家、そしてエンターテイナーの使命とは、「見ている方に夢と希望を感じてもらい、笑顔になってもらうこと。」と信じている私にとって、見終わったあとに笑顔になれる作品というのは、すごく存在意義があるなと思いますし、個人的にもすごく大好きです。
なかでも、コメディドラマやコントは、特に大好きなジャンルです。
みなさんはお好きですか?
タレントをめざすみなさんにとっても、テレビを見れば「バラエティ番組」や「お笑い番組」が全盛であり「コメディドラマ」が不滅の人気を持っている現代、コメディやコントに対応しなくてはいけない場面も多いことでしょう。
なので今回は、コメディやコントに必要不可欠な「笑い」の本質と根本的な役の作り方についてお話したいと思います。
まずは、チャートをイメージしてもらいましょう。
ただし、ここにはチャートがないので、日の丸弁当を頭に思いえがきながらお読みください。
その1「笑いとは何か」
一言でいうと、普通のひととくらべて「ズレているところ」が笑いの本質です。例として、「おどろく」というシーンで、「ビクッとする」のが普通のリアクションとするならば、その領域は日の丸弁当のチャートでいうなら、梅干しの部分です。ど真ん中です。演出家も「まあ、そういうことだね。」という妥当な演技。
そこを「ズラして表現する」ということは、たとえば「こっちも驚くほど、驚くひと」とか、「驚きすぎて腰を抜かす人」などは、人と違うズレを使った面白さです。この領域は日の丸弁当のチャートでいうなら白ご飯の部分です。
このズラすということこそが笑いやドラマが生まれる大事な要素なのです。
ただし同じようにズラす役作りをしたとしても、コメディドラマにおいては「それは演技じゃなくコントだね」という評価になったり、コントをしているのに「インパクトなくて面白くない」といわれたり、思った通りの評価にならないときもありますよね。そして「自分はどちらに向いているのだろう・・・」と考えている方もいるのではないでしょうか。
そこで次は「コメディとコント」の境目にあるものは何か、についてお話しましょう。
その2「コメディとコントの違いとは何か」
同じようにズラす役作りをしても、ズラし方の度合いがかわるとコメディやコントに分かれてきます。先ほどのように「不意におどろく」というシーンで、「驚いてお茶をこぼしてしまい熱がる」のがコメディであるならば、「驚きすぎて直立不動のまま気絶する」のはコントです。「驚きすぎて直前にやろうと思っていたことを忘れてしまう」のがコメディならば、「驚いても自分のギャグをする」のがコントです。コメディはナチュラルな演技がベースになりますが、コントの領域はチャートでいうなら、弁当の外。「演技の領域」の外になります。
まとめますね。
どちらも同じように、ズレたところが可笑しくて笑ってしまうのですが、コメディとコントでは見ている側の受け止めかたに大きな違いがあるのです。
それは、
「そんなヤツいねえよ!」と笑えるのがコント
「いるいる!こういうヤツ」と笑えるのがコメディ
これを基準に、ぜひコメディとコントでの演技プランをたててみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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