歌手になりたい!
と思っても、ただ考えているだけでは実現しません。
歌の練習をして技術をあげるのはもちろんですが、歌手として実現したいことを短期・中期的に見据えて、めざすゴールに向かって何をすべきかを考え、行動にうつさなければ前に進みません。
ただし、短期的にしろ中期的にしろ生活をしながら歌手としての活動をしていくうえで、歌手としての収入や支出というものも、現実としてとらえる必要があります。
そこで、今回は歌手の収入のシステムについて書いてみます。
まず、歌手というのは俳優、声優、CMタレント、舞台出演などにくらべて、かなり複雑な契約システムがあります。
歌手のスケジュール管理や出演料の支払い、歌手活動以外のCM出演交渉などは、所属事務所との契約。
曲(CD)の著作権管理やPR活動などの運営は音楽出版会社との契約。
CDの録音・製作や、販売などの運営・管理はレコード会社との契約。
そして曲ごと、又はアルバム単位で、原盤の権利をどこが何パーセント持っているかによって、曲が売れた場合の利益配分が変わるのです。
単純にいえば「CDを録音してパッケージにして商品にするための費用を、より多く出した分、原盤の権利・利益も多くなる。」ということです。
では、CDという商品が誕生してからの収入はどうなるのでしょうか?
通常、音楽CDを販売するには流通(※流通とは、レコード会社とCDショップの間に入り、商品の配布や運搬を管理をする部門)が約50%、レコード会社との契約によってもまちまちですが、歌手に入ってくる印税は1~10%ほど。
iTunesでの音楽配信の場合はAppleが約50%、アグリゲーター(※アグリゲーターとは、Apple社と歌手との間に入り手続きをする会社)が約15%、歌手に入ってくるのは約35%ほど。
Amazonの委託販売はアマゾンが40%。歌手に入ってくるのは60% (別途アマゾンへの送料が発生)。
とらのあな等の同人流通の場合は流通が30%。歌手に入ってくるのは70% (別途流通への送料が発生)。
ただし、CDを作ったからといって、いきなり売れることはありませんので、歌手のスタイルや音楽のジャンルに合ったプロモートをしていきます。
- ライブハウスでの活動=通常ギャラはありません。入場チケットを自分で売って一定枚数以上売ることで、精算時にもどってくるバックマージンがギャラとなります。
- CDのPR用イベント出演=これも通常ギャラはありません。インディーズ(大手レコード会社との契約がない)の場合、その場でCDやグッズを販売することで売り上げ利益が歌手のギャラとなります。
以上が、CD一枚を販売したり、一曲配信することで歌手に入る収入です。
あなたが目指すジャンルやスタイルに合わせ、アイドルオーディションやコンテストに出るのか? ライブ活動でじっくりファンを増やしていくのか? インディーズとしてSNS(「SNSとのつきあいかた」はこちらから)などでコツコツ認知度を高めていくのか? じっくりと考え、所属事務所やバンドメンバーと考えを共有させて、より良いプロモートを目指してください。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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