俳優としてお仕事をしていくときに、いろんなメディアでのお仕事をすることががあります。
とくに、代表的な3大メディアが
- 「映画」
- 「テレビドラマ」
- 「舞台」
なのですが、
どんなメディアであろうが俳優は「ただ、役になりきって相手の動きに反応するだけ!」
・・・はい。 ある意味正解です。
基本はその通り。考えすぎて迷宮入りしそうなときはぜひその基本にもどってください。
でも、お客さまの目線からすると「あー。このひと映画俳優だね」といわれている俳優もいれば「やっぱりこの役者、舞台映えするね」といわれる俳優もいて、またテレビでこそキャラクターを活かせるタイプのタレントもいます。
芸能界では本人の希望とはあまり関係なく、なんとなくすみわけがあるのです。
でも俳優としてはどのメディアにも対応できるほうが、注目されやすくなりますし、仕事の数も3倍になりますよね。
そこで今回は、俳優にとって映画テレビドラマ舞台での「演じ分けのもとになる3大メディアの特色」について、投稿します。
1「映画」の特色
映画というのは、興行収入(観客の入場チケット代)によってなりたつメディアです。チケット代は作品によって違いがないので、「一人でも多くのお客様が、お金を払っても観たい」といわれる作品をつくらなければならないのです。
また、お客様のターゲットは日本全国であり(作品によっては全世界でもあります)話題作や、ヒット作となれば上映期間も長くなります。それだけに、作品にかける製作費(お金)や1シーンごとの撮影時間には、限りをつけず「いい映画をつくる」ことが宿命となるのです。
それだけにメイン(主役)には、その作品にふさわしく、上映時期に最も人気や話題性があり、大きなスクリーンでこそ観てみたい俳優をキャスティングをします。さらに脇役や、1シーンのみの出演者についても良い作品作りが最優先なのでたとえ無名であってもかなりこだわったキャスティングがされるのです。
そこで俳優としては「映画」そのものへの情熱とその作品にかける熱意がより必要となるでしょう。
2「テレビドラマ」の特色
他との一番大きなちがいは、スポンサーの影響が他のメディアより大きいところ。(※公共放送は別です)そして、1クール(3か月)などの限られた期間で番組スケジュールが組まれていること。ということは、あらかじめ決められた予算と制限時間内で、高品質で高視聴率がとれる作品作りが使命となるのです。
内容は、お客様のターゲットごとに細分化され、その作品ごとのニーズ(視聴者の好み)に合った演出がされるので、キャスティングにも番組ごとのカラーやその時代が反映されます。
俳優としては常に揺れうごき、変わりゆく「テレビドラマ」のニーズをとらえて、自分自身も変化しつづけていく器用さがより必要となるでしょう。
3「舞台」の特色
ひとくちに舞台といっても、海外から来日するおおがかりなステージもあれば、小さな劇団の中小劇場公演など、かなり製作規模に幅があります。また、主催者や演出家の伝えたいことが先にあり製作されるのが舞台の特色です。
ひとりひとりの演出家が、独自の理念や演出手法をもち、表現手段によってかかる費用もかわります。それにともない観劇チケット代も額に差がでます。
キャスティングは表現したいことが最優先なので、表現したいことが理解できて、体現できる俳優優先となるのです。
俳優としては各作品の演出手法や理念。劇団のカラーに順応していくことがより必要となるでしょう。
いかがでしょうか。
ときに荒く、ときに深く、海のように広がる俳優の居場所。
「役者バカ」にとっては冒険心がくすぐられるフィールドですよね。
この記事が「演じ分け」の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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