「重たい・・・。」
と思われがちな問いかけですね。
ついつい難しく考えがちなこんな問いかけも、俳優としてとらえるならば、シンプルに考えましょう。
そうすれば答えはいたって簡単。
しかもたった一つだけです。
本日のタイトル
俳優にとって「出演作品のテーマ」とは何か
先に答えを言います。
「主人公」が、どんな障害を「乗り越えて」何を「達成して」どう「変わる」のか。
これだけです。
ただし、これは俳優にとっての作品テーマなので、脚本家の方にとっての作品テーマはもちろん、演出の方やプロデューサーの立場からの作品テーマのとらえ方は、変わってきます。
しかし出演俳優であるならば「主人公」ではなくとも、このテーマは変わりません。
たとえば、あなたの役が「主人公が目的を達成するためのジャマ」をする役ならば、テーマの中の「乗り越えられる障害」の部分に入るだけです。
一緒に何かを達成する役ならば、あるシーンでは障害になり、次のシーンでは「何かを達成した」あと、主人公と喜びを分かち合い、主人公の成長の度合いを際立たせる役割をはたす。
ここまでは、作品全体としての「テーマ」の考え方を綴りましたが、一つのシーンごとに切り取ってみても、上記のテーマ同様、そのシーンごとの「主人公」がいて、そのシーンごとに「何かを乗り越え」、「小さく達成」して、何かが「変わって」いるのです。
このように全体を、大箱とするならそれぞれのシーンを小箱に分けて、それぞれをシンプルにとらえることで、より早く台本を読み込むことができ、その作品の中での自分の役割(仕事)や存在意義も明確に見えてきます。
このテーマの注意点
でも、ここでひとつ注意点があります。ドラマとは完成するまでには時間もかかり、制作途中で脚本家の方や、演出・プロデューサー目線のテーマも否応なく変更されることも結構あります。
とくに、出演俳優にとって直接かかわる「演出」目線のテーマの揺れ動きには、敏感に反応し、こたえなければいけません。最初に自分で考え、創りあげた「テーマ」に固執してしまったままだと、複雑な迷路に入り込み、役作りや演技プランに迷いが出てきてしまいます。
そんなときには、もう一度訂正された台本を読み直し、あらためてシンプルに考えてみる。
シンプルに立ち返って「俳優としての作品テーマ」を常にベースにすることで、どんなシーンのどの役でも迷うことなく演技ができるようになるのです。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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