まるで金魚鉢の中を潜っているような空間だ
近鉄電車沿線の駅からほど近い2階建ての民家に入ってみると
先の見えない急こう配の階段の先は
非日常の世界に繋がっているのかもしれない
どこからともなくかすかに流れるノスタルジックな音楽
遠くから感じるくぐもった鉄道の軋み
これからはじまる物語を待つやや重たい水圧
ほどなくして主(あるじ)が部屋の明かりを消しそこは音も光もない自分の吐息を感じるだけの静寂の空間
あれからどれだけたったのだろういつのまにか秘密の扉の前に佇む朗読の表現者がマッチをすりあげ蝋燭に灯りをともす、、、
そこからはじまる物語。
劇的です。
聴いてきました!
感じてきました!
今回ご紹介したいのは、関西を拠点に演劇活動をされている、サリngROCK(さりんぐろっく)さんです。
ご自身が作・演出・出演もされている劇団「突劇金魚」での活動をメインに、女優・小説家・イラストレーターとしても抜群の存在感を放つ人気アーティストです。
これまでにも、若手演出家コンクール2012<優秀賞>、第9回AAF戯曲賞<大賞>、第15回OMS戯曲賞<大賞>、ロクソドンタフェスティバル2<劇場賞>などを受賞され、今年(2019年)2月にはJAPAN SOCIETYに選ばれた、オリジナル戯曲『漏れて100年』が、ニューヨークでのリーディング劇として公演されるなど、大阪・名古屋・東京はもちろん、日本すら飛び出していく勢いなのです。
ところが、
そんなサリngROCKさんなのに、大阪に構える民家(お祖母様が住んでらしたそうです)を改造した、少人数な客席数でのアトリエ公演もすごく大事にされていて、さらに直接サリngさんとお話をしてもすごく謙虚で、360度気配りを忘れないとてもチャーミングな方なんです。
そんなサリngROCKさんが表現する世界観をひとことで表すなら、
クセになる
作品の下敷きにあるものは「現代を生きることで感じる、不安や憤り」である。
そこに、なんとか希望を見いだそうとする人々の姿を
女性の視点からなるべく滑稽に、そしてリアルに、描きだす。
関西訛りで話すエキセントリックで不器用な登場人物が繰り広げる
突飛な展開のドラマは現実なのか空想なのか、別世界なのか分からない
中毒性の高い、独特の世界を創り上げる。 (HPより)
そんな世界観を具現化している劇団「突劇金魚」さんがプロデュースされているイベント、朗読Bar「金魚の夢」がこちら。
<↓以下HPの紹介文を引用させていただきました>
『俳優』×『文豪』
時代や国境を超える名作がぞくぞくと登場!!
それぞれの俳優たちが、自分の好きな作品を選んで1人で読む
俳優の個性と表現力が際立つ、ちょっとした1人芝居フェスのような朗読イベント
<HPアドレス= http://kinnngyo.com/lp/bar/ >
俳優の朗読を通して、いろんな物語と出逢えるサロンです。
ドリンクは全て飲み放題(アルコール含む)!
時代を超えて色褪せない普遍的な物語はもちろんのこと
物語には、私たちの凝り固まった価値観を一瞬でぐるっと変える力があります
マルキドサドの『美徳の不幸』には
必ずしも正義が勝つことのない悪人が大成する理不尽な世の中で
『あなたならどう生きるのか?』と問いかけられましたし
坂口安吾の『戦争と一人の女』は
戦争というおおごとの中にいて、それをおもちゃのように面白がる女の心理から
世間や風潮に流されず今を生きるということを再考する機会を与えられました
物語は
私たちの生活や人生を改めて省みる機会を与えてくれます
それは、世間の意見なんか吹っ飛ばす強い出逢いになることもあります
そんな強いものではなくても
物事を多角的に視る視点を得ると
日々の当たり前の風景が違って見えてきますから
そうすると今日という一日が、昨日より豊かになるはずです
ひとつの物語が私を変え、私が変わると世界が変わる
朗読Barは、そんな物語たちとの出逢いの場所です。
『今日はちょっと呑みたいな・・・』
『このまま家に帰るのも味気ないな・・・』
『なんだか今日は寂しいな・・・』
『素敵な物語の世界に溺れて現実逃避したいな・・・』
『ちょっと変わったデートを味わってみたいな・・・』
『最近、煮詰まっているな、インプットが出来てないな・・・』
『色んな俳優の表現に触れてみたいな・・・』
『ああ、失恋・・・』
そんな時は
朗読Barにお越し下さいませ!!
素敵な夜を一緒に過ごしましょう。
金魚の宴 (* ̄0 ̄*)ノ口
終演後、俳優とお客様を交えて1時間程度のプチ打ち上げをおこないます。
追加料金などはございません。お気軽にご参加下さい。
もちろん、ご参加は自由です。朗読終了後にお帰り頂いてもかまいません。
差し入れ大歓迎です~!!
<公演スケジュール>※2019年7/2現在の情報です
ステージによって出演者が変わります。
作品は基本的に、出演者が好きなものを選んで読みます。
出演者が5人の日は15分程度の短編5作品です。
出演者が4人の日は中編1本と15分程度の短編3作品です。
受付開始は開演の30分前、開場は開演の20分前です。
★7月3日(水)19:30~★
★7月6日(土)19:30~★
★7月10日(水)19:30~★
★7月13日(土)19:30~★
★7月17日(水)19:30~★
★7月20日(土)19:30~★
★7月24日(水)19:30~★
★7月27日(土)19:30~★
★7月31日(水)19:30~★
※上記以降の公演は、以下の日程を予定してます
8月の毎週水曜日と土曜日
各公演の出演者情報はこちらから= http://kinnngyo.com/lp/bar/
今回ご紹介した、朗読Bar「金魚の夢」をはじめ、代表作 「少年はニワトリと夢を見る」のアトリエ公演<2019年7月12日(金)&14日(日)>
詳細&ご予約はこちら→http://kinnngyo.com/lp/niwatori/ や、なんと新作公演が今年(2019年)の11月に決定したそうです!
さらに進化をしつづけるサリngROCKさんには注目しつづけるしかない。
それではおやすみなさい。
ぶくぶく。。。(金魚鉢に沈む音)