俳優っていいですよね。
でも、俳優をやる「良さ。」って、なんでしょう。
それはたとえば、
作品をご覧いただいた方から「かっこよかったです!」とか、「カワいかったぁ~」と言ってもらえること。
出演作品をみて「感動した。」と、感じてもらえること。
などなど・・・。
俳優でなければ味わえない「良さ。」を感じるポイントは、人それぞれ。いろんな「良さ。」があると思います。
そんな「良さ。」が多い俳優という世界でも、それを職業にするためには、自分にとって「良さ。」が多い仕事だけをしていくわけにはいきません。
ときには、むずかしい役をこなさなければなりませんし、ときには「自分をころして」相手を引き立てるだけの役もあるでしょう。とてつもなく時間の無い環境で役をこなす必要もあります。たとえ「主役」になれたとしても、これまでは想像もしていなかった孤独感におそわれることもあります。
せっかく俳優としての「良さ。」を味わうために俳優になろうとしているのに、「良さ。」が感じられない役をこなすのは本望ではない。そう思う方もいらっしゃるかもしれません。
それも一つの価値観であり、一つの正解です。
「それでも俳優を職業にしたい。」と思う方は、この先へと読み進んでみてください。
ここで考えてみたいと思います。
俳優をやる「楽しさ。」ってなんでしょう。
本番後、絶賛の拍手をあびる瞬間。
本番中に、自分の演技にたいしてわきおこるどよめきを感じた瞬間。
「あのときのあの演技・・・凄いっすね。」と言ってもらえたとき。
などなど・・・。
そんないろいろある俳優の「楽しさ。」のなかでも俳優を続けて、ある程度の力がつくと「役づくり」や「演技プランをたてる」楽しさという、「本当の楽しさ」を感じてくるようになります。
たとえ自分が思う「良さ。」が感じられない仕事であっても、途中過程の「役づくりをすること」や、「演技プランをたてること」に「楽しさ」を感じることができれば、これは毎回の現場が「楽しい。」現場と感じられることになります。
さらに、大変な「役づくり」や難しい「演技プランをたてる」ことを経過してつくりあげ、成功した時はふだんの何倍にもなる「達成感」や「悦び」を経験する。ことになるのです。
もちろん、「とてもむずかしい役」や、「決まった時間の中でつくる」という制限などがある中では、楽しいことばかりではありませんし、そんなときは楽しいどころか、むしろ気に入ってもらえるかどうか、自分が納得できるものができるかどうか、という心配のほうが先に立つこともあります。
でも、後から思い返してみると、本当の悦びを経験している俳優というのは、「この難題をどう超えてやろうか」というワクワクした気持ちのほうが勝っていたことに気づくはずです。
ここで、私なりの「職業としての俳優になるには」という問いへの一つの答えです。
「役づくりをしているとき」や、「演技プランをたてているとき」の悦びを知ること。
俳優ならではの悦びを共有できる方と会っている時間や、お芝居のことを話す時間という「財産」を持つこと。
そして、それを手に入れるためには、
「こだわりの演技マニア」になること。
俳優同士にとっての「こだわりすぎ!」は、合言葉であり、誉めことばなのです。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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