朗読とは「話しことば」という、人間として最小限の伝達手段を使って、無限の世界を表現できる芸術です。
そこには道具はなく、舞台装置もいらない。
作家が本の中に創り出した、どこまでも深くて、果てしなく広い世界を、話しことばだけで表現してみましょう。
朗読の技術 <基本その1>
1.聴かせる相手をイメージしよう
自分が読みたい作品を、ただ声に出して読むだけでは、ただの音読です。 どれくらいの広さの場所で、何人くらいの方を相手に、どれくらいの距離で朗読をするのか。 これがイメージできていなければ、声も気持ちも相手に届くことはありません。
2.聴く相手の気持ちを見つめよう
あなたにとっては、何回も読み返した作品であっても、聴く方にとっては初めてなのです。 内容を知らない方にも聞き取れるように、ことばをハッキリとしゃべり、「正確にことばを伝える」ことが技術の基本です。
朗読の技術 <基本その2>
1.発声
朗読の世界では、よく体は楽器にたとえられます。 良い楽器ほど幅広い表現力を持ち、繊細な音から大胆な音まで奏でることができます。 無限ともいえる表現をこなすためには、より良い楽器である必要があるのです。 その中でも発声というのは表現のベースとなるものです。
まずは、仰向けに寝転んで息をするとお腹が動きます。 このときの状態が発声をするのに適した複式呼吸(ふくしきこきゅう)という呼吸状態です。
そして声を出すときには、のどを一本の管楽器と思って、締めつけずに腹式呼吸のまま空気を腹筋で押し出して、のどという管楽器の中を通して発声してください。
この発声法を使えば、いくらはなしても声が嗄れるようなことはありません。
2.滑舌(かつぜつ)
滑舌よくしゃべる。ということは、正確にことばをつたえるためには絶対に必要なことです。 滑舌が悪いと言われる方は克服してください。 「しゃべる」ということは普段からしていることですので、本人がことばを一言づつハッキリしゃべろうという意識を持つことと、毎日のちょっとした鍛錬ですぐ直ります。
ただし、滑舌の悪さを克服する時の一番難しいところは「本人はハッキリはなしているつもり」というところなのです。 悪いところがわからなければ直すことはできません。
これを克服するためには、自分ではできているつもりでも、なるべくシビアに厳しく意見をいってもらえる方に聴いてもらいヒアリングしてもらう。 そしてその指摘に合わせて、自分でも録音して聞き直してみる。 という作業をしてみてください。
「できているつもり」こそが最大の敵です。
朗読の技術 <基本のまとめ>
朗読とは、ことばだけで表現するのが魅力のひとつです。 しかし、他の効果に助けを求められない分だけ、技術力や表現力がもかなり必要とされます。 基本技術や表現力磨きから、題材を選ぶ時など、朗読をするまでの準備のすべての判断基準は、聴く側の気持ちになる。 ということなのです。
それでは次回は、朗読の技術|応用テクニックについて、お話してみたいとおもいます。 今回はここまで。
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最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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